業務改善などで問題解決に取り組む際、
問題の表面的な「現象」を相手にしてはいけない。
真の原因を見つ出すことだ大切だ!
そのために、「なぜ?」を5回くりかえせ!!
と良く言われます。
もちろん、この5回というのは「そのくらい深く探求せよ」
という意気込みみたいなもので、
ホントに5回である必要はないでしょう。
ただ、ここで、目的をしっかり意識する必要があります。
なぜ?を繰り返す目的は、
「原因を特定し、それに対する対策を打つ」
ことです。
ところが、「なぜ?」という言葉尻だけ受け取って、
単に連想ゲームのように「なぜ?」を繰り返すと、
問題解決に対して全く意味を持たない場所に
行き着いてしまうことがあります。
たとえば、
「重要な顧客の入力データが間違っていた」
という問題に対して、「なぜ?」と問い
「入力した人が新人だったから」
と進めてしまうと、
「なぜ、入力者が新人だったのか?」 ・・・
と続き、問題解決へ繋がらない方向へと進んでしまいます。
『再発防止への解決策を導くため』という目的を意識すれば、
「なぜ、顧客の入力データが間違っていたのか?」に対して、
⇒ 「入力した人が項目を間違えてデータを入力してしまったから」
さらに、なぜ?
⇒ 「似たような項目名の入力項目が並んでいて間違いやすいから」 ・・・
たとえば、こういう方向で進めば、対策を打てる可能性が出てきます。
このように問題の起こっている状況に対して、
「対策を打つために原因を特定する」
という目的を強く意識して「なぜ?」を展開していくことが大切です。
さらには、問題を解決しようとする施策に対しても、
「なぜ?」を繰り返して確認することが効果的です。
この場合の「なぜ?」は、「なぜ○○が起こってしまったのか?」
という原因追究の「なぜ?」ではなくて、
「なぜ○○を実行するのか?」という、
その目的を見極める「なぜ?」を意味します。
よく言われる例として、
「家の前の橋を架ける」という計画(施策)に対して、
「なぜ、橋を架けるのか」と問い
「向こう岸に渡るため」と目的を確認する。
ここだけでも、「橋を架ける」という以外にも
解決策があるかもと考える余地を与えてくれます。
さらに、「なぜ向こう岸に渡るのか?」という問いに、
「向こう岸に、病院があるから」と目的を確認する。
これにより、さらに他の解決策を検討できる
可能性が生まてきます。
このように、「なぜ?」というのは、
『問題の原因追究』バージョンと、
『対策・要望の目的追求』バージョン
の2つが存在します。
そして、
それぞれ「なぜ?」と掘り下げる、
その目的を強く意識することで、
正しい方向(問題解決型)へと
思考を促していくことができます。
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2011年08月02日
「なぜ?なぜ?」を繰り返して、行き詰らないために・・
posted by IZ at 16:44| コラム